これまでの人生でほとんど
「心の底から憧れる大人」に出会ったことがなかった
表面的には、
社会的に成功してる人
きれいな容姿の人
結果を出してる人
を羨むことはあった
けど
「この人のように生きたい」
と思ったことは、ほとんどなかった
「こんな大人にはなりたくない」
は明確にあった、でも
「こんな大人になりたい」は
どれだけ考えても出てこなかった
だから、会社を辞めて独立して
自分の好きなように生きてみたら
理想の生き方が実現できるんじゃないかと
そんなかすかな希望を頼りに数年生きたけど
どれだけ好き勝手生きても
自分の奥底にこびりついた
むなしさ
さみしさ
孤独
は拭えなかった
だから
そのドロドロした弱き自分から
逃げるように
不安にフタをするように
恋愛で埋め合わせて
お金を稼いで紛らわしていた
もうこの先どうすればいいかわからなかった
幸せだと思っていた生活が
幸せじゃなかったという現実を受け入れたくなかった
こんな生活がいつまで続くのかと
それならいっそこの現実から消えてしまいたいと
死んだように眠る日が増えた
そんな、
生きてるのに死んでいるような日々から
引っ張り出してくれたのが
今のゆにわのメンバーであり
師、北極老人だった
エゴにまみれ、
人を信じることも
自分を信じることもできなくなって
臆病な自尊心を守るために
たくさんの人を傷つけて
ひたすら罪の意識にのまれていたわたしを
ただ
許してくれた人たちがいた
それはただの同情ではなく
お前の魂の本懐は
まだまだそんなもんじゃねーぞ
と
わたしの人生丸ごと背負う覚悟で
そして
わたし以上にわたしの可能性を信じて
真正面から
言ってくれた言葉だった
・・・
師は
出会う人すべてに
その覚悟をもって向き合われていた
泥まみれになって泣いている人がいれば
自分も泥まみれになって
手を引っ張った
目の前でいじめが行われていたら
あとで自分がそのターゲットになるとわかっていても
大声で
「ここでいじめが行われているぞ!!!」
と叫んだ
目の前の人が
本当の幸せを悟るためなら
喜んで自ら嫌われ者となり
汚れ役を買って出た
たとえ自身がどれだけ不遇な目を見ようとも
それをつゆとも感じさせない
懐の深さと
大海のように広い慈悲の心と
どんな事態にも揺るがぬ強さがあった
こんな、
こんなに
損得と
勝ち負けと
優劣にまみれた世の中で
そんな生き方をする人がいるなんて
はじめは信じられなかった
けど、その生き様を目の当たりにして
わたしははじめて
「この人のように生きたい」
と、心の底から願うようになった
この人のように
本気で人と向き合ってみたい
この人のように
とことん人の幸せに尽くしてみたい
この人のように
全人生をもって
すべての生きとし生ける者を愛してみたい
それがどんなに大変で
死にものぐるいの日々だとしても
その激動の瞬間のなかに
まことの歓喜の道があると
師がその身をもって教えてくれたから
だからわたしは
もう一度立ち上がることにした
終わりかけた人生を救ってくれた
師の生き様を受け継いで
そして
今まで傷つけた人たちがいるのなら
それ以上に
たくさんの人を幸せにしたらいいと
言ってくれた師の言葉を現実にするために
わが身をもって
命が消える瞬間まで
目の前の人の幸せに尽くす日々を生きようと思う
まだまだ道の途中。
エゴもある。
執着もある。
でもきっとそれらを乗り越える過程も
いつしか笑い話になり、
ネタになり、
誰かの人生の糧になるだろう
さぁ、扉はすでに開いている
あとは、足を踏み入れるかどうか
このまま過去からの延長線の人生
or
今までの価値観が覆る未知の人生
どちらがおもしろいだろう。
どちらが人を勇気づけるだろう。
答えはもう、生まれたときから
知っている。