14年間会っていなかった実父が私の本を20冊買ってくれた話

わたしには父が2人いる。

 

その件は別の記事に書いてあるので割愛するが、先日、実父がこれから発売されるわたしの著書を20冊予約してくれた。

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実父はわたしが小3くらいのときに離婚してから、たぶん14年間くらい一度も会っていなかった。

2年前、わたしが社会人2年目のとき(ちょうど今後の人生に悩んでいた最中)14年ぶりに実父に会いに行った。

ふと”このまま実父に一度も会わずに死ぬのだろうか?”と思ったからだ。そう思った瞬間には、札幌行きの航空券をとっていた。

 

正直14年前の記憶の中にあった父の姿はほとんど曖昧で、会った時の最初の感想は「家族というよりは1人の大人」という感覚だった。

年齢の割には若々しく、わたしが生まれた時からずっと同じ会社で現在も働き続けているようだった。趣味も多く、実父は実父の生活を楽しんでいるようだ。

 

そのときどんな話をしたのか、緊張していてあんまり覚えていないのだけど、多分当時の会社のことや家族のこと、東京での暮らしのことを話した気がする。

そのときはなんだかよそよそしいまま、実父の家を後にした。

 

 

***

 

 

実父に会った翌年、わたしは会社を辞めて独立した。

会社を辞めたことは、直接実父には言っていなかった。でも、なぜか知ってた。(母が言ってくれたのかな?)

 

あるとき東京で単独のトークイベントを開催したのだけど、そのときはサプライズでめちゃくちゃでっかい花が実父から届いていた。

この花を見たとき、「もしかしたら、ずっとわたしの活動を見守ってくれていたのかな?」と思うと、急に涙がこみあげた。

 

イベント後にメールすると、「あんちゃのブログを見て、笑ったり、おやじも頑張るって気になったりしているよ」と返事が返ってきた。やっぱりブログをずっと見てくれていた。

 

 

そして、今回の出版。

たぶん父にとってはこの本はきっと見慣れない内容だろうし、なぜ20冊も買ってくれたのかは謎に包まれているけど、純粋に応援してくれていることがとても嬉しかった。

 

わたしは今まで実父に対してなにか恩返しや親孝行といったものは一切できていなかった。(実父に限らず、母にも義父にもだけど)

14年間姿を見せることもなく、なにしてるかも教えなかったままで、父のためになにかしてあげることもなかった。

でも今こうしてブログを通して自分の活動を発信し、本を出版できたことがわたしを育ててくれたことへのひとつの恩返しになるだろうか?と考えたら、もっともっと変化しつづける姿を見せていかなきゃなと思う。

 

 

わたしの母も、実父も、義父も、妹も、姉も、こんな好き勝手に生きているわたしをただただ純粋に応援してくれている。

きっと心配な気持ちも、反対したい気持ちもあっただろう。

それでもわたしの意志を一番に尊重してくれて、「自分のことは自分で決めなさい」と背中を押してくれた。

今までたくさん失敗して迷惑もかけたけど、ただ「杏奈なら大丈夫」と言ってくれたあの言葉のおかげでわたしはわたしに自信を持てた。

 

これからわたしがどんな人生を歩むかは自分でも想像つかないし、どん底に落ちることももがき苦しむこともあると思う。

それでもわたしの家族はきっと、どんなときも「杏奈なら大丈夫」と言ってくれるのだろう。

 

月並みな言葉だけど、わたしは本当に母と実父と義父の娘でよかったと思うし、義姉も、妹もいてよかった。

 

 

PS:パパ、たくさん本予約してくれてありがとう!また札幌帰省したときはご飯行こう!

 

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執筆屋あんちゃ
執筆屋です。意識高い人生哲学から下ネタまで幅広く。 大阪の珈琲屋「シロフクコーヒー」のバリスタ▶︎系列店「ゆにわマートオンライン」に最近異動しました。最近はよくインスタにいます。

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