「消された歴史」

 

この2年間お世話になっている

雅楽の先生・山口そういちろうさんのお稽古でした。

(なんと、わたしと同い年!)

 

以前撮影した写真から。

 

ルールのない雅楽において、

ある程度体系化されたのは、明治以降だという。

 

ある程度、こういう音程で吹いてね。

 

ある程度、こういうテンポでやろうね。

 

そういう基準があることで

多くの人にとってわかりやすく、取っつきやすいものになる。

 

だけど、明治より前の時代は

きっと、そんな一定のテンポも音程もなかった。

 

今よりもっと速く吹いていた時代もあれば

地域によっても、雅楽の伝承は全く違ったりする

 

でも、〝音〟の伝承は、書き記せないものだから・・・

 

雅楽という歴史の中にも

残ったものと

失われたものが

両方存在しているということ。

 

これは雅楽だけじゃなくて

人類の歴史も

一個人の人生の歴史も

葬ってしまった記憶、過去が確実に存在していて

 

そうやって見て見ぬフリしてきたもの

報われなかった思いと

どう向き合うかが、

雅楽を通して、問われている、とも思います。

 

世界最古のオーケストラと言われる雅楽、本当に奥深き世界です。