深夜のコンビニで店員のおじちゃんから受け取った愛情

9月も後半に差し掛かると、札幌の夜は途端に冷え込み、上着が必須なほどになる。

近所のスタバが閉店する24時まで仕事をして、気温が12度しかない真っ暗な道を通ってヘトヘトになりながら帰路に着く。

そこで、途中に通りかかったコンビニの入り口に

「おでん70円セール」

と書かれていた。

 

この文字を見た瞬間、急に体が冷えた感覚になり「おでんを食べてあたたまりたい」という気持ちになるのはなぜだろうか。

気づけばコンビニのレジの前に立っていた。

 

顔を近づけて、残り少ないおでんの種類を確かめる。

「大根と、もち巾着と、牛すじと、こんにゃくで!」

4つで280円。280円で身も心もあたたまるおでんの存在に、ただただ感謝したい。

 

すると、おでんをすくってくれていた店員のおじちゃんが

「内緒でもうひとつサービスするよ!好きなの選んで」

と言ってくれた。

 

「今夜は寒いからね」

と、サービスしてくれたちくわと、たくさんのつゆを入れながら笑顔で袋に包んでくれた。

 

たったそれだけの出来事なんだけど、わたしはおでんを食べる前に、心がぽかぽかに温まった。

ひとつ得をしたからラッキー、とかではなく、そのおじちゃんの心意気が嬉しかった。

 

 

***

 

そういえば以前の記事にも書いたんだけど、2年前にもわたしは東京で深夜のコンビニのおじちゃんに心を救われた記憶がある。

>>”面倒くさいこと”がこの世からなくなっていくのが寂しい

 

ものすごく寒い日だったから、単に人の温かさが際立って感じられただけかもしれない。

でも確かにこの二人のおじちゃんには、なんの見返りもない純粋な、ある種の”愛情”があったように思う。

 

わたしはそれを受け取った瞬間、幸せを感じるとともに、「わたしは見ず知らずの人にも見返りのない愛情を持って接しているだろうか?接することができるだろうか?」と自分に問いかけた。でも、まだ答えはでてない。

 

ひとまずわたしはもうすぐ札幌の家を退去し、東京に戻る。

それまでは、あのコンビニでおでんを買おう。

 

 

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執筆屋あんちゃ
執筆屋です。意識高い人生哲学から下ネタまで幅広く。 大阪の珈琲屋「シロフクコーヒー」のバリスタ▶︎系列店「ゆにわマートオンライン」に最近異動しました。最近はよくインスタにいます。

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